シソの実エキス(口腔ケア)

  • 化粧品素材
  • 食品用素材

原料の概要

シソは、特に葉が食品としてよく知られており、日本では縄文時代から栽培されていたといわれています。そして、シソの実にも薬理作用があることがわかっており、シソの実からエキス(油)を抽出することでさまざまな医薬品への活用が期待されているのです。

シソの実エキスはポリフェノール類を多く含んでおり、そのなかでもルテオリンやロスマリン酸といった成分が主となります。そして、これらの成分はシソの実エキスの機能性成分であり、う蝕(虫歯)や歯周病対策に有益な作用をもたらすことがわかっているのです。

期待できる主な作用

・抗う蝕作用

シソの実エキスは、歯のう蝕に関して高い効果を示すことが確認されています。う蝕の過程としては、まず口腔レンサ球菌の一種であり、う蝕原性細菌でもあるS.ミュータンスが糖質・スクロースに働きかけ、多糖体である不溶性グルカンが生成されて歯に付着します。これとさまざまな口腔細菌が合わさるとプラークとなり、さらにプラーク中のS.ミュータンスが生成した酸が、歯のエナメル質を構成するハイドロキシアパタイトを破壊することでう蝕が発生するのです。

シソの実エキスは、う蝕原性細菌であるS.ミュータンスに対して強い抗菌作用を発揮するとされています。その効果は、同様に抗菌作用を持つとされるウーロン茶エキスやリンゴエキスなどよりも高いことが認められているのです。また、シソの実エキスに含まれるルテオリンは、数々の口腔レンサ球菌への抗菌効果を持つこともわかっています。たとえばSミュータンスをはじめ、プラーク形成や感染による心内膜炎を起こすS.サンギス、潰瘍性歯肉炎の患部や歯石に存在するS.サリバリウスなどに有効です。

・抗歯周病作用

シソの実エキスの強い抗菌作用は、歯周病に関しても有益な効果を発揮するとされています。歯周病の機序は、歯と歯茎の間にできた歯周ポケットに歯周病原性細菌が増殖し、炎症を起こして腫れや出血などをもたらすというものです。それだけではなく、炎症から破骨細胞が活性化することで歯槽骨を破損させ、歯が不安定な状態になってしまうのです。シソの実エキスおよびこれに含まれるルテオリンは、歯周病原性細菌であるP. ジンジバリスおよび F.ヌクレアタムおいて、優れた抗菌作用を発揮することがわかっています。

さらに、ルテオリンは強力なラジカル補足剤であることが判明しており、抗酸化物質であるSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)と同様の働きを行います。歯周病の患部周辺には活性酸素が発生しており、これは炎症を進行させる原因の1つです。そのため、活性酸素を抑制すれば歯周病の炎症を鎮めることにつながるのです。また、アレルギー反応や炎症の発生にはロイコトリエンと呼ばれる物質が関与しています。シソの実エキスに含まれるルテオリンはこのロイコトリエンを活性化させる酵素・5および12-リポキシナーゼを強く阻害する作用もあります。

・消臭作用

その他、シソの実エキスはさまざまな臭いを抑制する消臭作用も見込まれます。タバコやアルコール摂取後の口臭や汗などから発せられる臭い成分・アセトアルデヒドやアンモニアを抑制することが期待できるのです。

どんなサプリ(食品)に向いているか

シソの実エキスは歯のう蝕や歯周病改善に大きく関与することから、歯の健康を目的としたガムやキャンディ、タブレットなどの商品に多く用いられます。また、口腔ケア用品として練り歯磨きに配合された商品も多数あるのです。また、犬や猫用の歯磨きガムに使用されていることもあります。

さ行の原料名一覧