ブロッコリースプラウトエキス

  • 化粧品素材
  • 食品用素材

原料の概要

ブロッコリースプラウトとは、アブラナ科の植物である野菜・ブロッコリーの新芽を指します。市場ではブロッコリーだけではなく、カイワレやラディッシュなどでも発芽したばかりのスプラウトが食品として販売されており、その風味は総じて辛みを含んでいます。この辛みは、食べるときによいアクセントになるため、サラダなどの生野菜として用いることも多いでしょう。野菜のスプラウトは栄養価が高く、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどが豊富です。これらの栄養素には殺菌効果や抗酸化などの働きがあるとされています。そのなかでも、ブロッコリースプラウトには健康食品として有効な機能性成分が含まれているのです。

そしてブロッコリーの主な機能性成分としてあげられるのは、スルフォラファンと呼ばれるものです。スルフォラファンは、ブロッコリーなど野菜の風味のもとである揮発性アリルイオウのうちの、イソチオシアネートの一種です。スルフォラファンには、体内で解毒酵素を活性化させる効果があるとされており、健康を害する物質を抑制できることがわかっています。そしてこのスルフォラファンは、特に発芽したばかりのブロッコリーに多く含まれる成分なのです。

期待できる主な作用

ブロッコリースプラウトエキスに期待できる作用を紹介します。

・抗酸化作用

もともと、ブロッコリーは他のアブラナ科食材や葉物野菜などよりも抗酸化作用が高いとされています。その作用は、体内において活性酸素を分解するSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)同様の働きをすること、また活性酸素と同様に体内組織を攻撃するDPPHラジカルを捕捉することによります。

ブロッコリーのSOD様活性とDPPHラジカル捕捉活性の数値を見ると、抗酸化作用が高いとされるホウレンソウやカリフラワーなどよりも高くなっています。この作用においては、ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトでも同様であると考えられるでしょう。

ヒト臨床実験では、尿中の酸化ストレスマーカー・8-OHdGとHELの値が高めである男性のうち、ブロッコリースプラウトエキスを摂取するグループとプラセボ摂取グループに分け、経過を観察しました。それぞれの摂取を3週間続けた後、尿中の8-OHdGとHEL値を測定したところ、プラセボ摂取グループよりもブロッコリースプラウトエキス摂取グループの方がいずれの値も低下したという結果になったのです。

・抗がん作用

ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンには、がんを抑制する効果があることもわかっています。体内のフェーズⅡ酵素は、発がん物質を無毒化する作用を持ちます。スルフォラファンはこのフェーズⅡ酵素の誘導を活性化できるとされており、がんの抑制に期待が持たれるのです。

また特に大腸がんに関する研究では、ブロッコリースプラウトがAOM(アゾキシメタン)による発がんを抑制することがわかりました。研究の方法としては、ラットをブロッコリースプラウトパウダー投与群とコントロール群に分け、1週間後にAOMを投与します。そして大腸粘膜を観察したところ、ブロッコリースプラウトパウダー投与群の発がん率はコントロール群よりも明確に低いという結果になったのです。

・抗ピロリ菌作用

ピロリ菌は、胃炎や胃潰瘍といった炎症の原因として知られています。そして、ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンは、このピロリ菌の活性も抑制するとされているのです。その作用は、レスベラトロールやアリキシンといったピロリ菌抑制物質よりも高いことが報告されています。

・抗カルボニル化作用

カルボニル化とは、体内で余分な脂質がタンパク質と結合し、ALE(脂質過酸化最終産物)を産生する現象のことです。ALEが肌に蓄積されていくと、黄みがかったくすみを引き起こすといわれています。ブロッコリースプラウトエキスには、このカルボニル化を抑制する作用があることがわかっています。

この作用を検証した実験では、ウシ血清アルブミンに酸化リノール酸を混合した液体を作り、そこにブロッコリースプラウトエキスの溶液を加えて経過を観察しました。すると、同様に抗カルボニル化作用がある塩酸アミノグアニジンと同等の効果が得られたのです。

・抗糖化作用

糖化は、体内の糖質がタンパク質と結合して最終糖化産物(AGE)を産生する現象です。AGEが、肌に蓄積することによって、コラーゲンやエラスチンといった真皮組織が破壊され、肌のハリや弾力を失います。ブロッコリースプラウトエキスおよびスルフォラファンには、AGE産生を抑制する作用もあることが認められています。

ウシ血清アルブミンとフルクトースを混合した液体を作りブロッコリースプラウトとスルフォラファンをそれぞれ加える実験では、AGE産生について優れた抑制効果を発揮したことが確認されました。

・美白作用

ブロッコリースプラウトには、メラニンの生成過程を阻害する作用も見込まれています。メラニンはメラノサイト内でチロシナーゼが働き、その後に酸化などの過程を経て生成されます。ブロッコリースプラウトは、メラニン生成過程のうちチロシナーゼ活性阻害することが確認されており、美白にも効果を発揮すると考えられるのです。

どんなサプリ(食品)に向いているか

ブロッコリースプラウトエキスを商品とする場合の目的は幅広く、抗カルボニル化や抗糖化のほか、抗酸化を目的としてサプリメントやドリンクなどが製造されています。また数種類の野菜をブレンドしたジュースやスムージー、青汁などに用いられることもあり、実際の効果に加えて健康志向の人々に訴求できておすすめです。さらに、これらの食品はビタミン類と合わせて配合されることも多く、一緒に摂取することでブロッコリースプラウトエキスの効果が向上するものと見られています。

は行の原料名一覧