ライスペプチド

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原料の概要

ライスペプチドは、お米由来の米タンパク質を酵素分解して生成したペプチドを主成分とします。お米は古来より私たち日本人の主食として親しまれている食材であり、毎日食事に取り入れているという人も多いでしょう。お米には有益な栄養素が多く含まれており、食物繊維をはじめ向精神作用やコレステロール抑制作用などで知られるγ-オリザノールが豊富です。また肌のバリア機能を作るセラミドや気分をリラックスさせるギャバ、さらに発芽玄米ならミネラルも多く含むのです。そして、これらの栄養成分のほかに重要視されているのが米タンパク質です。

日本人がタンパク質の摂取源とする食品の中で、お米が占める割合はおよそ15%ともいわれています。タンパク質は私たちの体を作るすべてのもととなる成分であり、人間に必須な三大栄養素の1つです。そのため、タンパク質を食事で摂取することはとても重要であり、お米の存在は貴重なタンパク質の摂取源として無視できないものと言えるでしょう。また、米タンパク質を主成分とするライスプロテインは生体活動に欠かせない必須アミノ酸を多く含み、その含有量は大豆由来のソイプロテインやエンドウ豆由来のピープロテインよりも高いとされています。そして、プロテインの中でもアミノ酸含有量に優れているといわれる牛乳由来のホエイプロテインと比べても、ライスプロテインのアミノ酸含有量はほぼ同等とされているのです。

ライスペプチドは、このライスプロテインの栄養価の高さをそのままにして分子量を小さくした成分です。たとえば、吸収率の高さからコラーゲン生成促進のために使用されるコラーゲントリペプチドと比べると、ライスペプチドの分子量はより小さいことがわかっています。このように分子量が少ないことで体内への吸収がスムーズになり、高い水溶性を示すようにもなるのです。このような理由から、効率よく有効成分を摂り込める点がメリットと言えるでしょう。

期待できる主な作用

・体重増加抑制

ライスペプチドには、脂質の代謝をより高めて体脂肪を減らし、脂肪によって体重が増加するのを防ぐ作用があるとされており。これは、脂肪酸をミトコンドリアに取り込んで代謝を促す一助となるCPT1(カルチニンパルミトイルトランスフェラーゼ)の発現促進で実現するものです。このようにして脂質代謝がスムーズに行われることで、ダイエットにも高い効果を期待できるでしょう。

この効果は、マウスを使った実験によって立証されています。マウスの中で、通常食を与えるグループと高脂肪食を与えるグループ、高脂肪食と並行してオリザペプチドを1日1回、1g/kgを経口摂取させるグループに分けます。そして16日後に計測した結果、オリザペプチド摂取グループで肝臓のCPT1発現率がより高い数値を示しました。つまり、肝臓周辺についた内臓脂肪は、代謝率が高くなることで減少しやすいと考えられるのです。そしてその数値は、同様の実験でライスプロテインを用いた場合よりも優れているという結果が出ています。

さらにヒトでの臨床実験では、30代~50代前半の女性についてライスペプチドを含んだ飲料を飲むグループと、プラセボ飲料を飲むグループに分けて経過を観察しました。その結果、ライスペプチドグループの方がプラセボグループより体重減少・内臓脂肪面積について減少傾向が見られたのです。また、二の腕と太もものサイズを測ったときにもその結果は同様でした。

・コラーゲン格子形成、産生促進

ライスペプチドには、美容にうれしい効果も多く報告されています。ライスペプチドは、皮膚の奥にある真皮に存在するコラーゲンの構造を形成し、さらにコラーゲン自体の産生も促進することがわかっているのです。真皮に存在するコラーゲンは格子状に張り巡らされていることで、肌の弾力をもたらしています。その仕組みや量を、ライスペプチドが補ってくれるということです。

実際にコラーゲン格子形成および産生促進作用は、前述でも触れた美肌成分であるコラーゲントリペプチドと比べても高いという実験結果が出ています。こうした理由から、加齢によるコラーゲン減少で起こるたるみやシワなどを防ぎ、若々しい顔つきに導くエイジング対策にも使うことができると言えるでしょう。その他、毛穴が広がって目立つ悩みを持っている人は、ライスペプチドの作用によって、肌をふっくらとさせて毛穴を目立たなくするという対応も期待できます。

・セラミダーゼ、ヒアルロニダーゼ抑制

肌の水分を十分に保持し、うるおいをもたらす組織としてセラミドやヒアルロン酸があげられます。セラミドは細胞間脂質とも呼ばれ、肌のバリア機能を作り出すものの1つです。そして真皮に存在するヒアルロン酸は優れた保水力を持ち、健康でみずみずしい肌を作るのです。しかし、これらの分解酵素であるセラミダーゼ・ヒアルロニダーゼはそれぞれの組織を減少させ、その結果肌のうるおいは徐々に失われていきます。

このセラミダーゼ・ヒアルロニダーゼのmRNA発現においては、ライスペプチドが有効に抑制することが確認されています。そのため、セラミドやヒアルロン酸といった組織を守り、肌の乾燥を防いで十分な保湿状態をもたらすのです。これらのライスペプチドの作用から、ダイエットにとどまらず女性の肌を美しく保つ美容効果が期待できるでしょう。

・メラニン生成抑制

シミやそばかすなどのもとになるメラニン色素も、美容的な観点では気になるものでしょう。ライスペプチドには、高濃度で用いた場合にメラニン色素を生成するメラノーマ細胞の働きを弱めることが確認されています。そのため、美白化粧品などに配合すると一定の効果が見込めるのです。ライスペプチドを配合した美白化粧品を使えば、気になるシミやそばかすなどの生成を抑えて透明感のある美しい肌を目指せるでしょう。

どんなサプリ(食品)に向いているか

前述で少し触れたように、ライスペプチドは優れた水溶性を持つ成分です。そのため、食品にするならサプリメントやカプセルといった固形よりもドリンクとして商品にするのが向いています。実際に販売されている商品でも、美容目的の機能性ドリンクは多く、その他にも上記にあげた肌へのさまざまな効果から、ローション(化粧水)や乳液、エッセンス(美容液)・クリームなどのスキンケア化粧品に配合されることも多いです。また、洗顔用ソープなどでもライスペプチドを配合したものが存在しています。スキンケア化粧品選びについて、自分の肌に合うものがなく悩んでいる敏感肌の人でも、天然由来成分のライスペプチドを配合したシンプルなケミカルフリーの化粧品なら安心です。

ライスペプチドは分子量が小さいことから、肌への浸透力も高いと考えられます。そのため、スキンケア化粧品は手に取ってしっかりと顔になじませるようにすれば、ふっくらとした肌を作りうるおいを保つことができるでしょう。洗顔用ソープの使い方としてはたっぷりと泡立て、優しくなでるように洗うのがポイントです。

化粧品ブランドによっては、ライスペプチドにお米から発酵・抽出したコメヌカエキスなどを入れたスキンケア化粧品シリーズを発売しています。これらのシリーズを合わせて使えば、トータルでスキンケアが行えてライスペプチドの恩恵を十分に受けることができると言えるでしょう。

ら行の原料名一覧