リンゴンベリーエキス

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原料の概要

リンゴンベリーエキスは、日本名コケモモ(リンゴンベリー)の果実から抽出される成分です。コケモモは、主に北欧やカナダなどの寒冷地に自生しており、フィンランドでは自生のコケモモを自由に取って食べることが認められているほど身近な食品なのです。採取したリンゴンベリーは、ジャムにして食べるなどの方法で広く親しまれています。また、リンゴンベリーが製品として加工される際には自生リンゴンベリーからエキスが抽出されるため、無農薬でかつ安全です。

リンゴンベリーエキスには、抗酸化作用が期待できる数多くのポリフェノール類が豊富に含まれており、その代表格がアルブチンです。アルブチンは美白成分として広く知られ、美白化粧品にも多く使用されています。このアルブチンが、リンゴンベリーエキスの主な機能性成分なのです。リンゴンベリーエキスが含有するその他のポリフェノール類では、アントシアニンやレスベラトロール、プロシアニジンなどの栄養素があげられます。

期待できる主な作用

リンゴンベリーは、主に美肌に導く美容作用が高いとされています。また、美容だけでなく健康促進に関しても効果を示す成分なのです。では、具体的にどのような作用をもたらすのか、下記に紹介します。

・チロシナーゼ阻害

チロシナーゼとは、肌にできるシミやそばかす、くすみなどの原因となるメラニンの生成に深く関わる酵素です。チロシナーゼはメラニン生成の過程において源流を担うもので、チロシナーゼによりチロシンなどの物質が生成され、最終的にメラニンとなって肌に現れるのです。リンゴンベリーエキスそのものと、リンゴンベリーが含むアルブチンでチロシナーゼ阻害率を測定したところ、いずれの場合も、濃度依存的に効果があるという結果が報告されています。

・メラニン生成抑制

メラニンは、表皮の基底層にあるメラノサイトで生成されます。上記で触れたメラニン生成においてチロシナーゼがチロシンを生成し、その後段階的な変化によってメラニンとなる過程は、メラノサイトの中で行われているのです。そこで、リンゴンベリーそのものおよびアルブチンが、メラノサイトの活性にどのように影響するかについて、B16メラノーマ細胞を使用して実験しました。その結果、いずれも高濃度の場合にメラニン生成を抑制することが認められたのです。

・色素沈着抑制

上記に触れたような過程を経て、メラニンはシミやそばかす、くすみなどの形で色素沈着を起こし、肌に現れます。リンゴンベリーおよびアルブチンは、色素沈着の抑制に加えて沈着後に色素を消失させる効果も知られています。モルモットを使った実験では、通常の餌を与えるグループとリンゴンベリーエキスを混合した餌を与えるグループ、そしてアルブチンを混合した餌を与えるグループに分ける方法が行われました。そして7日後から紫外線照射を3日間続けて行い、その後も同様の餌を与え続けたのです。

その結果、どのグループにおいても紫外線照射前より後の方が色素沈着を顕著に引き起こしましたが、リンゴンベリーグループは通常の餌のグループに比べて色素沈着に対する抑制傾向がありました。また、実験開始から15日が経過した時点では、リンゴンベリーグループとアルブチングループにおいて沈着色素の消失効果が確認され、特にアルブチンで高い効果を示したことがわかります。このことから、リンゴンベリーエキス及びアルブチンは沈着した色素をより早く消失させる作用(治癒促進効果)を有することが分かりました。

・血行促進

リンゴンベリーに多く含まれるポリフェノールは、血管を拡張して血行促進させる作用があるといわれています。つまり、リンゴンベリーにも血行促進作用が見込めるということです。ラットを使った実験では、リンゴンベリーに加えてカシス・クランベリーの3種のジュースを用意し、それぞれのグループに分けてラットに経口摂取させました。すると、リンゴンベリーは他の2つのベリー以上の血管拡張性を示したのです。また、実際に低温にさらされた人がリンゴンベリーエキス100mgを1度飲むと、手足の明確な温度変化が現れたこともわかっています。このような作用から、リンゴンベリーには冷え性やむくみ改善、代謝促進などの効果も期待されているのです。

どんなサプリ(食品)に向いているか

リンゴンベリーエキスは汎用性が高く、商品にするときは美容目的のドリンクやタブレットといったサプリメント、お菓子などに使用されることが多いです。ある化粧品会社では、リンゴンベリーエキスなどについて美容特許を取得しており、それらの成分を配合したドリンクが女性に人気を博しています。また、美白効果をうたった化粧水やクリーム、日焼け止めなどの商品にも利用できるでしょう。リンゴンベリーには、体の内側と外側の両方から美しくしてくれる効果が期待できるといえます。

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