赤米エキス

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原料の概要

赤米エキスとは、古代米の一つである赤米から抽出されたエキスです。原料となる赤米は、黒米などと同様に色素を持つ穀物であり、古代米として弥生時代に食されていた米であるといわれています。また、日本ではなじみの深い赤飯も、もともとは赤米を炊いたものからきているという説もあるのです。

赤米エキスについては研究が進んでおり、健康増進における効果もこれからの解明が期待されています。研究によって解明されている機能性成分は、プロアントシアニジン類をはじめとしたポリフェノールです。この成分は、赤米の色のもとになっている色素であり、主に脂質代謝に作用することがわかっています。そのため、赤米は脂質異常による生活習慣病の改善に高い効果が期待できる原料と考えられます。

期待できる主な作用

赤米エキスの主な作用については、前述のように脂質代謝に関わるものがほとんどです。アプローチの仕方にはいくつかあり、血中の脂質濃度の改善や脂質代謝に関わる遺伝子の発現増強などが確認されています。その結果、メタボリックシンドロームの改善などが期待できるのです。以下では、メタボリックシンドロームに関連する赤米エキスの脂質代謝作用についてあげていきます。

・血中トリグリセリド値、コレステロール値の改善

メタボリックシンドロームは、血中のトリグリセリド量が150mg/dL以上・およびHDLコレステロール量が40mg/dL以下、さらに血糖値が110mg/dL以上のいずれか、もしくはすべてを満たす症状です。このうち、トリグリセリド値が高い症状を高トリグリセリド血症、HDLコレステロール値が低くLDLコレステロール値が高い症状を高コレステロール血症と呼びます。

赤米エキスは、この高トリグリセリド血症および高コレステロール血症に関して、有効な改善作用をもたらすことがわかっています。高トリグリセリド血症に関する検証では、マウスを使った実験が報告されています。高脂肪食と並行して赤米エキスを1日1回与えたところ、血中および肝臓のトリグリセリド値が明確な減少を見せたのです。

また、高コレステロール血症については、マウスに高脂肪食と1日1回の赤米エキスの経口摂取を行う方法で実験を行った結果、血中および肝臓のコレステロール値が低下したという結果が報告されています。これらの結果からも、メタボリックシンドロームにおけるトリグリセリド値およびコレステロール値の条件を改善できることがわかるでしょう。

・肝細胞における脂質代謝遺伝子の発現

脂質代謝という面においては、赤米エキスで肝細胞の代謝機能が向上することも判明しています。肝臓ではAMP活性プロテインキナーゼ(AMPK)やペルオキシソーム増殖因子活性受容体(PPARα)といった遺伝子が発現し、脂質の代謝が行われています。そこでHepG2肝細胞に赤米エキスを加えたところ、これらの遺伝子の発現が活性化したのです。

また、脂質を吸収して代謝を行うミトコンドリアとペルオキシソームのうち、特にペルオキシソームにおいて赤米エキスの効果がより明確に出ることが報告されています。その仕組みは、脂質代謝に関わるβ酸化を促進させるアシルCoAオキシダーゼ(ACOX1)の増強によるものです。このような結果から、脂質代謝に関連する遺伝子によって脂質代謝が促進され、内臓脂肪の減少が見込めることがわかります。

さらに、ACOX1の発現に関して、プロアントシアニジンを使用して肝細胞での発現状況を調べた結果、明確な発現促進を示しました。ACOX1の増強は、プロアントシアニジンがもたらす作用であることがわかるでしょう。

ちなみに、これらの脂質代謝作用については、実験用の肝細胞などを用いたもののほか、健常なヒトでのモニター試験も行われています。その方法は、20代~60代男性に赤米エキスを3週間経口摂取してもらい、血中の脂質濃度や肥満度を計測するというものです。その結果、いずれもトリグリセリド値およびコレステロール値が低下し、メタボリックシンドロームの条件に達していた人も正常値に戻ったことが確認されています。

どんなサプリ(食品)に向いているか

赤米エキスには優れた脂質代謝作用があることから、メタボリックシンドローム改善やダイエットを目的としたサプリメント食品に用いられることがほとんどです。その形状はタブレットやカプセルなど、簡単に摂取できるものとなっています。

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